どの薬が自分に合っているの?

1. それぞれの薬の特徴

薬の名前成分名服用方法服用頻度
リベルサスセマグルチド飲み薬毎日1回
ビクトーザリラグルチド注射毎日1回
オゼンピックセマグルチド注射週に1回

リベルサスとオゼンピックは同じ成分(セマグルチド)を含んでいますが、服用方法と頻度が異なります。​ビクトーザは別の成分(リラグルチド)を使用しています。​

2. 効果の比較

血糖値の改善(HbA1cの低下)

薬の名前HbA1cの平均低下率
リベルサス約1.3%
ビクトーザ約1.0%
オゼンピック約1.5%

オゼンピックは、血糖値の改善効果がやや高いとされています。​

体重減少効果

薬の名前平均体重減少量(kg)
リベルサス約3.8kg
ビクトーザ約2.8kg
オゼンピック約6.9kg

オゼンピックは、体重減少効果も高いとされています。​

3. 副作用と注意点

すべての薬に共通する副作用として、以下のような症状が報告されています

  • 吐き気
  • 下痢
  • 食欲不振​

また、まれに膵炎や甲状腺腫瘍のリスクがあるため、これらの病歴がある方は使用を避ける必要があります。​

4. どの薬が自分に合っているの?

  • 飲み薬を希望する方:​リベルサスは唯一の飲み薬で、注射が苦手な方に適しています。​
  • より高い効果を求める方:​オゼンピックは、血糖値の改善や体重減少効果が高いとされています。​
  • 毎日の服用が可能な方:​ビクトーザは毎日注射が必要ですが、効果が安定しており、心血管疾患のリスク低減にも効果があります。​

最終的な選択は、医師と相談し、自分の生活スタイルや健康状態に合った薬を選ぶことが大切です。

🔬 最新の研究結果

1. GLP-1受容体作動薬の体重減少効果に関するメタアナリシス(2025年)

アメリカ糖尿病学会誌『Diabetes Care』に掲載されたメタアナリシスでは、47の無作為化比較試験(RCT)を分析し、GLP-1 RAsの体重減少効果を評価しました。​その結果、GLP-1 RAsを使用した患者は平均で4.57kgの体重減少、BMIで2.07kg/m²の減少、ウエスト周囲径で4.55cmの減少が見られました。​特に、糖尿病を持たない患者や若年層、女性、高い初期体重・BMIを持つ患者でより顕著な効果が確認されました。

Efficacy of GLP-1 Receptor Agonists on Weight Loss, BMI, and Waist Circumference for Patients With Obesity or Overweight: A Systematic Review, Meta-analysis, and Meta-regression of 47 Randomized Controlled Trials

2. GLP-1 RAsの比較に関するモデルベースのメタアナリシス(2025年)

『Obesity Pillars』誌に掲載された研究では、55のRCTを対象に、GLP-1 RAsの体重減少効果と安全性を比較しました。​その結果、リラグルチド(ビクトーザ)は最大4.25kg、セマグルチド(オゼンピック)は最大11.07kgの体重減少効果が報告されました。​また、年齢が若いほど体重減少効果が高い傾向がありました。​副作用としては、吐き気、嘔吐、下痢、便秘などが報告されています。

Comparative efficacy and safety of GLP-1 receptor agonists for weight reduction: A model-based meta-analysis of placebo-controlled trials

Glucagon-like Receptor-1 agonists for obesity: Weight loss outcomes, tolerability, side effects, and risks